西岡三兄弟の異常な執着~After Story~
政略
「「「お見合い!?」」」

朝食を食べながら唐突に言った黄河の言葉に、朱雀、花苗、真白は驚愕する。

「黄兄ちゃん!!どうゆうこと!?
俺は認めないよ!!あり得ない!!
なんで!?なんで!?なんで!?」
真白が動揺し、パニックになっている。

「真白!!落ち着け!
大丈夫だ。見合いして結婚したからって、今までと何も変わらない」
「どうゆうこと?」
「相手は今急成長してる“sima”だぞ。
SNSを手に入れたら、益々国民の生活を牛耳れると思わねぇか?」
黄河は、フッと妖しく笑って言い放った。

「それって、政略結婚ってこと?」
花苗が言う。
「あぁ、そうなるわな!」
「私も、反対だよ…
黄河さん、そんなの悲しい……」
「花苗…」
花苗の悲しそうな表情に、さすがの黄河も心が痛む。

「そうだよ、兄さん。
花苗が悲しんでる。
それに、僕もそんなの嫌だよ!どうして、兄さんが犠牲になるの?」
朱雀も悲しそうに、顔を歪めた。

「黄河さんが、愛してる人と結婚するなら喜んで祝福するよ?でも、政略結婚なんてやめて!お願い!」
花苗は、もう涙が溢れていた。
「花苗、泣かないで?」
朱雀が花苗の涙を、指で拭う。

「黄兄ちゃん!苗が泣いてる!そこまでして、見合いすんの?
だったら、俺がそんなの壊してやる!!」
「真白!!俺の言うことが聞けないのか!?」
「黄兄ちゃん……」
黄河の真っ直ぐな鋭い視線に、真白が怯む。

「だったら……僕が、裏の力使ってsimaを手に入れてあげる!要は、simaが欲しいんでしょ?
そんなの、僕がすぐにsimaを西岡電力の傘下にしてあげるよ!紫苑にも話せば、力になってくれる」
朱雀も、黄河を鋭く見据えて言った。

「それもダメだ!!」
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