囚われて、落ちていく

刹那が落ち着き、都麦はぐったりして眠っている。
｢つむちゃん…ごめんね……｣
｢………｣
｢でも…好きなんだ…｣
｢………｣
｢好きで、好きで、好きで、好きで、好きで……
苦しいよ…こんなの初めてで…もうどうすればいいかわからないよ……｣

｢刹那、さ…｣
｢つむちゃん…？｣
ゆっくり目を開けた、都麦。
都麦は身体が動かないようで、刹那は肘で身体を支えて都麦の顔を覗き込んだ。
そして頭をゆっくり撫でた。

｢好き…｣
｢うん…｣
｢私も……好き…｣
｢うん｣
｢今日、東矢くんに再会して思ったの…｣
｢うん｣
｢やっぱり私は、刹那さんを愛してるって…！｣
｢つむちゃん…｣
｢ごめんなさい…もう…刹那さんを苦しませないようにするからね…｣

｢つむちゃん…
僕はね、もう…本当につむちゃんしかいらないんだ。
つむちゃんが傍にいなくなったら、死んでしまうんだよ？
だからね、僕が死ぬようなことがあったら……
つむちゃんも連れていくからね……！｣
｢刹那さん…｣
｢あと、約束して？｣
｢ん？｣
刹那は体勢を変え、都麦を組み敷いた。

｢もう二度と、会わないで！｣
｢え？刹那さん…？｣
｢えーと、名前…｣
｢東矢くん？｣
｢そう。つむちゃんが、僕の知らないとこで僕以外の男に会ってるなんて吐き気がする。
きっと次、つむちゃんとその男が会ったりしたら僕はきっと………｣
｢な、何？｣
｢言わない。
とにかく、次はないからね！｣
｢………｣

｢つむちゃん、また抱かせて？｣
｢へ！？もう無理だよ！身体が辛い……｣
都麦は頭をぶるぶる振りながら言う。

｢だってまだ、東矢ってやつの臭いが消えないんだ……もっと、もっと抱いて僕の匂いにしないと……
つむちゃんは、僕のモノなんだから｣

刹那は都麦の口唇を塞ぎ、また都麦の身体を貪り続けた。