神、恋に落ちる
そのままスイートルームで過ごし、日付けが変わろうとしていた。

「あ…もうすぐ白羽が、俺のモノになる………!」

二人共裸でベットに横になり、後ろから白羽を抱き締めている命。
「え?私は、命さんのモノですよ?」
白羽が後ろを振り向き言った。

「あー言葉が、足りないね…
………白羽、起きて」
そう言って、白羽を起き上がらせた。

「命さん?え━━━━━?」
命はベットを下り、ガウンを羽織ってシーツごと白羽を抱き上げた。

そして、大きな窓の前で白羽を下ろし立たせた。
後ろから抱き締めた命。

白羽の左手を優しく持ち上げた命。
「午前0時に、婚姻届を出すようにクロに言ってある。
もうすぐ、白羽は“神石”白羽になるんだよ?」

薬指にはめていたペアリングを外し、違う指輪をはめた。

「命さん、これ…」
「後、7秒……
………白羽、キスしよ?」
後ろを振り向いた白羽に顔を寄せ、二人は口唇を重ねた。

口唇を離した命は、嬉しそうに幸せそうに白羽の頬を撫でた。
「今日から白羽も“神”だね!」
「フフ…ほんとだ!
私も偉くなった気分(笑)」

「うん!偉い!偉い!」
頭をポンポンと撫でる、命。

「あー、命さん!バカにしましたね!」
「してないよ(笑)?
俺は、白羽にだけは敵わないから!」

「そうなんですか?フフ…」
「可愛い…白羽」

「綺麗な指輪ですね…!」
自身の左手薬指の指輪を撫でる、白羽。

「俺がデザインしたんだよ…!」

「え?そうなんだぁ!素敵ですね!命さん、センスあるなぁ~綺麗……」
フフ…と微笑み、指輪を見つめる白羽。

指輪ばかり見つめる白羽に対し、おもしろくない命。
白羽の指輪を外し、取り上げた。
「え!?命さん!?」

「白羽が指輪しか見ないから、気に入らない!!」

「へ……!?」
「………」
「フッ…!!ハハハッ!!」
白羽が噴き出して、腹を抱え笑う。

「何!?」
「フフッ!!命さん、可愛いー!!」

「白羽、笑いすぎ!!
それに!俺を癒して!」
「はい!」

白羽は命に近づき、背伸びをした。
二人は口唇を重ねたのだった。
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