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翌日まだ夜も明けきらない早朝、目を覚ますとちょっと不機嫌な智成と目が合った。
なんか視線を感じた気がしたけど、ずっと見つめられてたのかしら?
「お、おはよう?」
「おはよう」
かすれた低い声にドキッとする。
「な、なに? 朝からなんで怒ってるの?」
「おまえ……キスの間に寝落ちとか、ありえないだろ」
「え」
はあ~とわざとらしいくらい大きなため息を吐いて智成は額に手を置く。
そういえば、昨日何度もキスをして幸せだなあ~と思っていた後の記憶がない。
「あ~ははは、なんか最近とっても眠くて。昨日はしあわせ~なまま気持ちよく寝れました」
てへっと肩を竦めると智成はジト目で睨んでくる。
「好きな女が腕の中にいるのに触れられないなんて拷問以外の何物でもないんだぞ?」
「え? そうなの?」
さすがに寝てるところを襲うのもどうかと思って我慢したんだと偉そうなことを言っている。
そりゃあ、まあ、途中で止められたらモヤモヤするよね。
前に智成に意地悪された時のことを思い出して顔が熱くなる。
「だから、もう目が覚めたよな?」
まるで昨日のデジャブのように智成は私の上に覆いかぶさりギラギラした目を向けてくる。
もしかして私が起きるの待ってた? 朝から臨戦態勢の智成につい怖気づく。
「あ、え~と、まだ寝起きだし……」
「言い訳無用」
無慈悲なことを言って噛みつかれるようにキスをされた。
その後はもう抵抗できるわけがない。
好きなように翻弄され何度も高みへと昇り朝から啼く羽目になった。
もちろん嫌なわけじゃい、愛されてる実感が湧いてとてもうれしかった。
少し眠いのは否めないけど。
キスの合間に目が合って愛おしそうに見つめられるとなんでも許してしまう。
「好きだ、茉緒」
「私も」
すっごく幸せ。