天空の姫Ⅲ ~二人の皇子に愛された娘~

母の言葉

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【魔界】



魔帝の指示で侍女と共に魔都の民の避難をしていた雪梨。


意外にも魔都に天界の兵が来ることは無く死傷者は誰一人として出なかった。


天界の兵が去っていくのを見た雪梨は慌てて魔宮へと戻った。


数々の骸が地面に転がり宮は壊れ地面は削れ草木は燃えていた。


「…なんてこと」


侍女達に怪我人の手当てを命じ、状況確認のために雪梨は魔帝と紅蓮を探しに行った。


どこを探しても負傷者ばかりだ。すると香林を見つけ少しホッとする。


「香林!」

「侍女長様!」

「良かった…香林。無事ですか?」

「はい」

「紅蓮様や魔帝陛下は?」

「それが…」


伝えられた事実に驚愕し雪梨は急いで皇太子宮へと向かった。



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