クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!
今だってそう。
自分から挨拶なんて滅多にしないくせに秋葉くんだと何故か………声が聞きたいって思った。
こんなこと初めてで自分でも戸惑っている。
「今日はもう帰るの?」
「ん?いや、これからちょっと用事。だから悪いな。一緒に帰れなくて」
「…………ん?別に、挨拶しただけだけど。なんで帰る方向に話が進んでるわけ?」
私は挨拶をしただけなのに何故か一緒に帰る方向に話がいってるし。
少し嬉しいと思いながらも口を開けば自分の気持ちとは正反対の言葉が出てくる。
素直じゃない。
可愛くない。
それが今の私なんだ。
「だって、顔にかいてあるからな。一緒に帰りたいって」
「いやいや、全然そんなこと思ってないし!勘違いしないでよね!」
あー………言い過ぎだろ。
全部言い切ってから少し後悔する。
「ふはっ。そんな否定しなくてもいいじゃん。やっぱ愛華はおもしれーな」