クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!
何を思ったのか、秋葉くんは優しく微笑むと軽々と私を持ち上げてバイクに乗せてくれた。
嘘でしょ!
重くない!?
こんな非常時な時だけど自分の体重が気になって仕方ない。
私、結構体重あるよ!?
「よし。これで大丈夫だな。しっかり掴まっとけよ!」
カギを取り出し、バイクに差し込むと凄まじいエンジン音があたりを包み込む。
え、掴まるってどこ?
あたふたしていたら、
「おい、秋葉!逃げる気か!?」
金髪くん以外の1人がバイクの前に立ちはだかる。その人は、髪が緑色でびっくりして2度見してしまった。
「逃げてねぇ。ケンカふっかけてきたのそっちだろ!」
エンジン音に負けないくらい低くて大きな声はとても怖い。秋葉くん、怒っているのだろうか。
「愛華!しっかり掴まっとけよ!」
もう一度念を押すように叫んだ後、バイクを急発進させた。