クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!

なんで。


なんで誰も私の過去を教えてくれないの。そんなに秋葉くんが酷いことをしたの?


それならそれでちゃんと言ってよ。


秋葉くんと再会できたから、文句も、怒りもちゃんとぶつけることができるのに。


何も知らないままじゃあ、どうしようもならないじゃん。


考えれば考えるほど、ドツボにハマって抜け出せなくなる。そのせいで寝不足なのだ。


考えたらキリがなくて、でもやめられなくて。


気づいたら朝になっていた。



「もう、秋葉くんのバカ………」



叫びたくなったがそこはグッとこらえてつぶやく程度に抑えた。


本を閉じ、そっと空を見上げると空は雲ひとつない快晴で私のどんよりとした心を少し晴らしてくれた。


学校につき、靴を履き替えてから教室に向かう。


これからどんな顔をして秋葉くんと向き合えばいいかわからない。


まだ自分の中で整理できていない。
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