クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!
「はぁ…………」
教室のドアの前で立ち尽くす。ドアに手をかけるも、秋葉くんが来ているかどうかが気になって開けることができないのだ。
でも、このまま突っ立っているわけにもいかないしな………。
よし!
私はもうどうにでもなれって感じでドアに力を込めた。
ちょうどその時、
「愛華、はよ」
「うひゃあ!あ、あ、秋葉くん!!」
私の今、会いたくない人の声が聞こえてビクッと体が震える。
変な声を出してしまったではないか。
秋葉くんのバカ!
「なんだよ。そんなに驚いて。つーか、教室入らないのか?」
いつも通りの気だるそうな声で尋ねる秋葉くんはとても眠そう。
秋葉くんも寝不足かな………?
「おは、おは、おはよう!」
私もできるだけ平常を装ったつもりだったけど思いっきりどもってしまった。
あぁ、朝からサイアク………これじゃあ、秋葉くんを意識してることがバレバレじゃないか。