再会した幼馴染に溺愛されています。
帰宅して上機嫌で夕食を済ませると私は夏菜の部屋に転がり込んでいた。
美味しいはずの母の手料理もこの日は何故か味が分からなかったけど何でだろ?
「お姉ちゃん……相当楽しかったんだね」
「うん!めっちゃ楽しかったよ!また行く約束したんだー!」
私は少し引き気味の夏菜をよそにそう返すと夏菜のベッドにダイブした。
私のよりフカフカで寝心地が良さそう。
「キャラ変わりすぎだよ……気持ち悪い」
ええー……。
妹よそれは言い過ぎじゃない?
「うるさいなあ!別に何だって良いじゃない」
「上手くいったんなら良かった。その様子だと今後も心配いらないね」
「待って、もしまた何かあったら相談するからよろしく!」
私は冷め切った態度の夏菜に親指を突き立てて言い放つ。
我ながら確かにキャラが変わっている。
「アドバイスするのは好きだから別に良いけど……浮かれすぎて失敗しないようにね」
「分かってるって!大丈夫だから」
夏菜の言葉で今日の出来事を振り返るけど何もミスはしてないと思う。
冬馬も今日みたいな時にキスしてくれれば良いのに……というのはあるけど。
こうして無事に私の人生初デートは幕を閉じた。