義兄の純愛~初めての恋もカラダも、エリート弁護士に教えられました~

 おかしくなりそうで朦朧としていたとき、水音を立たせていた指が引き抜かれた。彼はそれをぺろりと舐め、肩からバスローブを落として逞しい裸体を露わにする。

 勘弁してください、と白旗を挙げたくなるほど官能的な彼は、避妊具の袋を開けて悦に入った調子で言う。


「六花の秘密、ひとつずつ暴いていけるのが嬉しい」
「秘密……?」
「色っぽい顔とか、喘ぐ甘い声とか。長い間一緒にいても、まだまだ知らない部分があるんだなって驚かされる」


 すごく恥ずかしいことを言われているけれど、それは私も同じ。聖さんの欲情している顔も、こんなふうに触れるんだというのも初めて知って、感動すら覚えるのだから。


「恋人の特権だね」


 そう言って照れた笑みを浮かべると、彼も満足げに微笑んで再び私に覆い被さる。


「ひとつになったらどうなるのかも、俺に見せて」


 ごくりと息を呑んで頷いた直後、滾る彼が同じくらい熱い私の中に入ってきた。
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