高嶺の社長と恋の真似事―甘い一夜だけでは満たされない―


「もう、何年も一歩が踏み出せずにいたんです。でも、頑張ってみたいって今、確かに思えていて……その気持ちをこのままなかったことにはしたくないんです。恋したいって思っちゃったので、その交換条件はのめません」

私はもう一度上条さんに会いたい。
もう、気持ちは転がり始めている。

そう話すと、緑川さんはそれはもう面倒くさそうに顔を歪めた。




< 34 / 213 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop