絶体絶命の転生ライフ、カタブツ騎士団長の溺愛にたじたじです ~追放された子猫は愛妻にジョブチェンジ!?~
 もう八方塞がり……あれ、待てよ? 人型になれば、レリウスさまにコリンのこととか、口頭で全部教えてあげられるんじゃない!?
 わたしの処遇はどうなっちゃうかわからないけど、レリウスさまのことを考えたら、人型になった方がむしろいいかもしれない!
 ふいの思い付きに、わたしは活路を見いだした。
 ひとつだけ、ポッと出の怪しい女の言葉にちゃんと耳を傾けてくれるかが心配だけど、なんとなくレリウスさまなら無下にはしないだろう、そんな気がした。
 よし! 痴女でもなんでもいい、人型になったら真っ先にレリウスさまに伝えよう――!
 その後のことは、なるようになるさ……!
 腹が決まると、気が緩んだのか一気に頭痛と怠さに見舞われた。
 うぅっ、頭がぐわんぐわんする。
 ……馬酔いかな? ……ううん、前にレリウスさまと馬に乗った時はこんなふうにはならなかった。それに、ここまでは気が張っていて体調不良など意識する間もなかったけれど、もともとここ数日は調子が悪かったのだ。
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