ぽぽんっ!という変身音に、わたしの頭の中は真っ白になった。
《ふみゃーっ(う、うっ、うわぁああああ~っ! えらいこっちゃーっ!!)》
 どうしよう。どうしよう。
「……まさか、本当にルーナだったとは」
 わたしがあたふたと叫んでいたら、頭上から低く掠れた声がかかり、ビクンッと体が跳ねた。ギシギシと軋む動きで首を巡らせると、レリウスさまが食い入るようにわたしを見つめていた。
 っ! 目にした瞬間、わたしは反射的にレリウスさまに背中を向けた。
 ……どうもこうもない! 変身の瞬間を見られてしまったのだ。わたしの正体が魔物だとバレてしまったからには、もうレリウスさまのもとにはいられない!
 わたしはレリウスさまにくるりと背中を向けて、駆けだそうとした。
 悲しいけど、レリウスさまとはここでお別れするしか……え? ところが、最初の一歩を踏み出したところで、後ろから伸びてきた腕にむんずとお腹を掴まれた。
「おい、どこに行く?」