儚く甘い
「早く来いよ、飯、冷めるぞ。」
裕介の言葉にみわがベッドの上で体を起こして両手を広げる。
「なんだよ」
「おんぶ」
裕介に甘えるみわ。
「ばか、甘えんな。」
まんざらでもなさそうな裕介の顔に隆文も笑っている。

「歩けない。」
「歩ける。ほら。」
裕介がみわの両手をひいて立たせようとすると、みわの体がぐらりと揺れる。
「おいっ!」
裕介と隆文がすかさず支える。
「大丈夫か?」
冷静にみわの体を確認しようとする隆文。
「隙あり!!」
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