儚く甘い
はじめは照れていたみわ。
でも達哉の膝に頭を置いて見上げると、そこにはきれいに風に揺れる桜が間近に見れて、見とれている間に眠ってしまった。

「ごめん、寝ちゃった」
みわが目を覚ますと、達哉は優しく微笑んで首を横に振った。

「そんな寝てないだろ。」
何を言っても、何をしても、達哉は受け入れようとしてくれる。

そんな安心感がみわの背を押した。

「ねぇ」
「ん?」
「今日の目的!」
「ん?」
みわはそう言って、近くにあった自分のバックからノートを出した。
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