甘やかしてあげたい、傷ついたきみを。 〜真実の恋は強引で優しいハイスペックな彼との一夜の過ちからはじまった〜
第7章 合宿と新居
「亜衣といろいろ作戦を練ってたんだけどな。どうやって、島内さんと姉ちゃんをふたりっきりにさせようかって」


 今日は合宿最終日の夜。
 打ち上げをかねて、わたしの家の庭でバーベキューをしていた。

 3日とも晴天に恵まれ、チームのみんなは満足した様子。
 いい感じに焼けたお肉を取り合いながら、口々に充実した練習ができたと言って、盛り上がっていた。

 練習のあった2日間、わたしは母と一緒に全員分のおにぎりを作って、グラウンドに通った。

 ピッチでボールを蹴る亮介さんは、いつもの何十倍も素敵で。
 自分がこの人の恋人になったなんて、未だに信じられない気分だった。

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