甘い支配の始まり《マンガ原作賞優秀作品》






3時前、紫乃を起こさないようにベッドへ入る。布団が捲れたことでエアコンの冷気を感じたのか、横を向いて寝ている紫乃が膝を曲げて少し丸まった。

「ふっ…寝てても可愛らしいな…紫乃」

シャンプーとは違う香りはボディクリームだろう。前に塗ってやろうかと手に取ったが腕にしか塗らせてくれなかった…あの香りだ。

丸まった太ももの付け根にショートパンツがしわくちゃに挟まり、ヒップを包み込むサックスブルーの繊細なレースが覗いている。もう用をなさないショートパンツの裾から手を入れてレースに包まれたヒップを撫でる。邪魔だと言わんばかりに仰向けになった紫乃の動きに合わせ、手は鼠径部から下腹部を覆う。自分の手を温めるようにしばらく平らな下腹を撫でる。レースが小さいせいで半分はレース、半分は紫乃の肌を撫でる。

ショートパンツの裾から手を抜き、ショートパンツと揃いの緩いTシャツの裾を捲ると温かくなった手でウエストラインから腹を撫でる。反対の手でそっと胸までシャツを上げると、寝苦しそうに鬱陶しそうに紫乃が横を向いた。

ワイヤーの入っていない夜用だというブラに包まれた豊かな膨らみが溢れんばかりに…いや…溢れて俺を誘っている。その溢れて出る膨らみをそっと揉むと、俺自身がぐっと勃ち上がったのを感じた。

起きない?何時に寝たんだ?胸とヒップを遠慮がちに揉みながらベッドの周りを見ると、先日買った詩集と画集が置いてある。眠ったばかりなら謝るよ、紫乃。そう心の中で呟き、溢れている胸を舐め始めた。
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