裕翔くんの唇が私の唇を何度も塞ぐ。
酸素を求めて口を開けたら、ぬるっとしたものが口の中に入ってきて、私の舌と絡まり合う。
「んっ……んぁ、はぁ……もっと」
も、もっと…!?何を言っているんだ自分!正気を保て!
「もう、やば……。桜十葉、俺したい」
し、したいっ……?今の状況でそう言うってことはやっぱりあれだよね?裕翔くんは大人だし、そう言う経験も少なくないはず。
そう思うと胸の中がキュッと苦しくなって、他の女の人が裕翔くんと……、なんて考えると何だか凄く嫌だった。
裕翔くんの手が私の制服のボタンを外していく。それは本当に一瞬で、慣れているんだなぁと思った。
はだけた制服からはもう私の下着。裕翔くんは優しく制服を脱がせて、瞳で訴えてくる。
「ねぇ、ダメ?」
「んっ……、」
答える隙なんて、与えないという程にまた深いキスが降ってくる。裕翔くんは、我慢してるのかな?だったら私は…。
「は、初めてだから……。優しくして……?」
その日は私は家には帰れなかった。その日の夜は一晩中裕翔くんに愛されて、甘い甘い夜を過ごした。
私は16歳になって初めて、抱かれた。