極甘恋愛短編集

休日

次の日、学校は休みだった。


昨日は徹と一緒にオムライスを食べて、お風呂掃除の仕方を教えてあげて、バラエティ番組を一緒に見て帰宅した。


徹に彼女がいるの? と、質問する時間はたくさんあったけれど、どうしても聞くことができないままだった。


「ちょっと、休みだからっていつまでダラダラしてるの?」


リビングに掃除機をかけにきた母親が私を見てしかめっ面をする。


さっきからソファに寝転んでお菓子を食べていた私はのっそりと上半身を起こした。


そうだ、次に徹に会ったときには掃除の仕方を教えてあげよう。


部屋は比較的キレイだったけれど、そろそろ汚れ始めていた。


「暇ならさっちゃんの家にでも行ってくれば?」


何気なく言われて心臓がドクンッと跳ねる。


ずっと徹のことを気にしているので、思いっきり動揺して母親から視線をそらせてしまった。


「どうしたの? もしかしてさっちゃんの子供と喧嘩でもした?」
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