俺様社長は純情な田舎娘を溺愛する 〜その後のエピソード〜
「私もです。今日はずっと朝から緊張しています。」

「そんな風には見えないけどね。
また、翔君とうちのスイーツ食べに来て下さい。スイーツ食べ放題のイベント企画を近々やるので、いつでもVIP席を開けて待ってますよ。」

「そうなんですか?行ってみたいです!」
果穂は、スイーツの話になると目を輝かせてこちらを見て来る。

「時間が出来たら連れてくよ。」
そう約束して彼女の頭を撫ぜる。

「仲良さそうで羨ましいな。
俺もそろそろ結婚を考えないとなぁ、
周りがうるさいしさ。」

「結婚も良いものですよ。日頃から不摂生な松田さんにはお勧めです。」
そう言って笑い合う。

「あっ、今日のスイーツうちで提供した物もあるんだ。翔君が推してくれたんだってね。ありがとう。」

「いえ、松田さんのスイーツが食べられるって口実で、妻を誘いたかっただけですよ。」
翔はそう軽く冗談を言って、松田社長としばらく話しをする。

「後で良かったら食べてみてね。
新作も出てるから、食べられる時間があると良いけど…。」
そう苦笑いして松田社長は去って行く。

「スイーツ直ぐに無くなっちゃいそう…。」

テーブルに並べられているスイーツを遠目に見て果穂が残念そうに言う。

「さっき食べてたプリンも多分松田社長のお店の物だよ。」

「えっ?そうなんだ。知らなかった…。
新作スイーツはどれだろう?」
気になって仕方がない様に果穂はまだ、
テーブルに目を向けている。

「取っといてもらう様に伝えておくよ。」
そう言うと、満面の笑みで喜びを表す果穂が眩しい。

早速、近くのスタッフに声をかけ取り置きをお願いする。
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