毒舌な航空自衛官は溺れる愛を捧げたい
2.



 「誰もそんなの求めてねぇよ」と、笑われてしまった。

 やはり、昴さんはカッコイイ。
 一重だけど、切れ長なわけではない目が凛々しくて、鼻筋も通っていて、唇も破れそうなほど薄い。

 髪型は二年前は短髪だったけど、今では普通の髪の長さになっている。なにより、見惚れてしまうほどの体つきだ。

 成り行きで抱かれることになったけど、本当に私なんかが昴さんのお相手をしても良いんだろうか。

 エアコンがついているとはいえ、いきなり上半身裸になる昴さんに動揺し、つい目を逸らす。

「あっ! 最初はお風呂に入るって聞きました! 体の汗を……」

「汗? それより、俺結構ヤバイんだよ。さっさと抱かせろ」

 抱き寄せられ、お姫様抱っこを軽々とされてしまった。こんなことをされるなんて思っていなくて恥ずかしくて昴さんの胸に顔を埋める。


「スミマセン、私重くて……」

「どこがだ。軽すぎだろ、もっと食え」

 ムードをぶち壊すようなことばかり言う私をお構いなしに、別部屋と連れて行かれた。お高そうな空気清浄機が稼働しているその部屋は寝室だった。大きいベッドが部屋いっぱいに幅を取っている。

 ……今からこの部屋で私は昴さんに抱かれるんだ……


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