【一気読み改訂版】とし子の悲劇

【第34話】

6月1日の県議会《ほんかいぎ》であいつが女性議員さんに対してセクハラヤジをとばした問題について、謝罪を拒否したあいつは議員辞職をして議席を返上した。

これにより、県議会《ぎかい》は欠員が出た。

県議会《ぎかい》は、急きょ徳島市選挙区の補欠議員さんを繰り上げ当選で欠員を補充した。

しかし、その翌日に補欠の議員さんが急病で倒れたことにより再び欠員が出た。

そこで、美波町の選挙区で立候補をしていた候補者の男性(4位で落選)にお願いした。

しかし、即決で断られたので議会がコントンとした。

2017年8月18日に、県議会《ぎかい》の議長は苦渋の末に強制的に議席の返上と辞職をさせたあいつをフクショクさせることにした。

義父母はあいつが県議会《ぎかい》にフクショクが決まったことを喜んだ。

その次の日のことであった。

桂一郎さんはあいつが議員《ぎいん》にフクショクすることが決まったので、じいやんがヤクザの組長から借り入れていた2000万円の借金を踏み倒すつもりだと激怒していた。

桂一郎さんは、芹華《せりか》さんからカネをたかる目的であいつの家にやって来た。

最初のうちは、芹華《せりか》さんの幼なじみとごまかして和やかな雰囲気で過ごした。

帰り際であった。

家の玄関の前に芹華《せりか》さんと桂一郎さんがいた。

芹華《せりか》さんは、桂一郎さんに対して『来ないでと言ったのに、どうして来たのよ!?』と怒った。

「あんたね!!うちはに来た来ないでと言ったのよ!!」
「おい芹華《せりか》…オレは手ぶらで帰るわけには行かないのだよ…うちの親分がカンカンに怒っているんだよ!!いつになったら2000万円を返すのだ!?また来るからな!!アバよ!!」

桂一郎さんは、芹華《せりか》さんに『アバよ…』と言うたあと家から出た。

その一方であった。

あいつは、県議会《ぎかい》の議長が強制的に議席の返上と辞職を命じたのでそのとおりにしたのに、急に取り消すと言われたので気持ちがひどく動揺した。

その日の夜であった。

義父母は、あいつに対して県議会《ぎかい》にフクショクできたのでもう一度やり直しなさいと諭《さと》した。

「真佐浩《まさひろ》の気持ちもよく分かるけど、町の選挙区の候補者さんが断ったので、他に議員さんがいないのだよ…だから、9月4日にひらかれる本会議《かいぎ》に行きなさい!!」
「真佐浩《まさひろ》、お願いだから議員《ぎいん》さんにフクショクして…9月4日にお母さんが車で送るから…おじいさまと一緒に県庁に行って…お父さんは、真佐浩《まさひろ》が県民のために働いている姿がみたいというてるのよ。」

あいつは、義父母の言いなりで9月4日にひらかれる県議会《ぎかい》にイヤイヤ行くことにした。

当日の朝、あいつはじいやんと一緒に義母が運転する車に乗って徳島県庁《けんちょう》に登庁した。

ところ変わって、議場にて…

9月定例県議会を始める前に、議長はあいつに対して6月1日に女性議員さんにセクハラヤジをとばしたことを謝罪をするように命令した。

議長から命令されたあいつは、思い切りブチ切れた。

あいつは、議長と徳島県知事や関係のない議員さんたちを名指しで非難した。

ヤクザと付き合いがある…

ヤクザからカネをもらっていた…

ヤクザを利用するだけ利用した…

ボロクソに批判したあいつは『今治で暮らしている知人の組長に頼んでダンプカー送るぞ…県庁の機能をダンプカーでぺっちゃんこに壊すぞ!!』と暴言を吐いたあと議会を放棄した。

あいつが放った暴言が原因で、議場が大混乱におちいった。

あいつがヤクザを使って県庁の機能をズタズタにこわすと発したので、県庁が大パニックにおちいった。

徳島県知事は、緊急の記者会見をひらいて『鈴原議員を脅迫罪で刑事告訴する!!』と叫んだ。

これにより、さらに事態が悪化した。
< 34 / 135 >

この作品をシェア

pagetop