【一気読み改訂版】とし子の悲劇

【第35話】

ところ変わって、新町川の公園にて…

あいつは、県庁を飛び出したあとここまで逃げて来た。

その後をじいやんが追いかけてきた。

じいやんは、あいつに対して『どうして議員さんたちをブジョク発言を放ったのか!?』と厳しく言うた。

あいつは『ふざけるな!!』と言うてじいやんを怒鳴りつけた。

その時であった。

派手なシャツと白のデニムパンツを着ている桂一郎さんが現れた。

「オドレ鈴原!!やっと見つけたぞ!!あっ、ちょうどよかった…オレはじいやんと話をしようと思っていたところや…コラクソジジイ!!話があるからちょっとツラ貸せ!!」

桂一郎さんは、あいつのじいやんを車に乗せたあと眉山《びざん》へ向かった。

ところ変わって、眉山《びざん》の頂上の駐車場にて…

駐車場に停まっている車の中で、桂一郎さんとあいつのじいやんが話し合いをしていた。

桂一郎さんは、あいつのじいやんに対して怒った声で言うた。

「オドレの孫《バカ》は、セクハラヤジの問題を謝罪しないと言い放った上に、うちの親分の名前を使こて、県庁の機能をズタズタにこわすと言うた…孫《バカ》の議員生命は完全に終わったと言うのに、まだ県政に居座わらせる気でいるのか!?」

桂一郎さんは、冷めた言葉であいつのじいやんに言うた。

あいつのじいやんは、桂一郎さんにこう言い返した。

「わしは困ってるのだよ…真佐浩《まさひろ》が議員をやめたら困るのはわしだよ…わしは…真佐浩《まさひろ》が県民のためにせっせと働いている姿が見たいのだよ…」
「オドレはバカか!?なにが県民のためにせっせと働く姿がみたいだ…県民をグロウするのもたいがいにせえよ!!」

桂一郎さんは、ひと間隔おいてからあいつのじいやんに言うた。

「そう言うオドレも、うちの親分を利用するだけ利用したやないかぇ!!オドレのバアも、うちの姐御《あねき》から腕時計《カルティエ》を受け取った…ヤクザと付き合いがある人間の孫《バカ》を野放しにした議長はムシケラ以下のクソバカや!!…にも関わらず、人手不足を理由に強制辞職を撤回してフクショクさせた…あんたもグルになって県民をグロウしたから許さんぞ!!」

桂一郎さんは、さらにひと間隔おいてからあいつのじいやんに言うた。

「オドレの孫《バカ》については、興信所に頼んで調査を頼んだ!!…オドレの孫《バカ》は、議員には向かないたちであった…生い立ちもかわいそうだが、オドレの孫《バカ》は前の前の嫁さんに対してきつい暴力をふるったそうやないかぇ…その末に、傷害致死で亡くなった…前の前の嫁さんは、教育ママであった…連れ子の長男《ヒマゴ》の教育方針が気に入らないからショッチュウ大ゲンカを繰り返した…そのあげくに、オドレの孫《バカ》は…嫁さんにきつい暴力をふるった上にゴルフクラブで頭を思い切り殴って殺した…大パニックにおちいったオドレはひどくうろたえた…オドレの息子夫婦は、嫁さんの遺体を山中に埋めるなどして、インペイ工作をはかった!!他にもオドレはたくさん悪いことをしていた…だからきっちりとオトシマエつけてもらうぞ!!」

桂一郎さんからすごまれたあいつのじいやんは『分かった…オトシマエをつける…』と言うた。

桂一郎さんは、あいつのじいやんにこう言うた。

「あんたはものわかりがいいなぁ…それじゃあ、まずはオドレがうちの親分から借り入れた供託金《ぐんしきん》2000万円を耳をそろえて出すのだな!!」
「分かった…2000万円は返す…だが…もうしばらく待ってくれないか?」
「じいさんよ、あんたのそのいいわけはもう聞きあきたのだよ!!あんたは他にも大口がたくさんあるじゃないかぇ!!ヤミ金から数千万を借り入れた情報もあるんぞ!!」
「分かった…それ以上はやめてくれ…この通りだ…」

あいつのじいやんは、桂一郎さんにカネを用意すると言うた。

「分かった…ただし、3日だけ待つ…3日以内にカネを用意しなかったら恐ろしいことが起こるゾ!!」

桂一郎さんは、あいつのじいやんに3日だけ待つと言うた。

その後、県庁前で解放した。
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