幼なじみ〜first love〜

愛空―side―


―愛空side―




なんとなく眠れなくて……




ベランダに出て、星空を見ていた。




カズのお母さん確かいま




具合悪くて入院してたんだったよね……




最近ずっと…おにぎりをカズが自分で作ってきてるって




誰かが言ってた




でも…お弁当投げなくったって……




「………はぁ…」




カズと前みたいに仲良しに戻れるかな……




なんか学校行くの




嫌になってきちゃったな……




なんか…疲れた




「愛空…っ!」




声がしたので下を見ると、拓真が手を振っている。




「拓真…?!」




慌てて口を抑えた。




「シーーー!!」




「こんな時間に何か用?」




私はお父さんに気づかれないように、小さな声で言った。




「いいモノを見せてやるよ。降りてこいっ!」




拓真はそう言って、真夜中にあたしを連れ出した。
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