三澤斗春と優しい殺意。
エピローグ。




「……やっぱり、か」


三澤は、誰にでもなく呟いた。

確かに、薫さんは優しい目をしていた。
しかし、それ以上におばあさんは優しい目をしていた。


優しく、死を受け入れる目を。



「……くしっ!」


くしゃみを一つ。


「あー………」


どうやら、昨日の上半身裸で帰ったのが、良くなかったようだ。
長倉の服を奪えばよかった。

三澤は、小さく後悔をしながら、帰途についた。




三澤斗春はこうして、この家を後にした。





そして、二度と訪れることはなかった。







『三澤斗春と優しい殺意。』――――了。
< 13 / 13 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

悪魔と恋とハザードランプ
へげる/著

総文字数/261

恋愛(純愛)1ページ

表紙を見る
表紙を見る
悪逆の檻
へげる/著

総文字数/29,414

ミステリー・サスペンス86ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop