ふたつの指輪

1. ひと月ぶりの

ランチのお客さんが大体帰って、あたしはあちこちの食器を下げて、洗い物を済ませた。


ここから、3時前くらいまでは、ちょっとヒマな時間帯。



(はぁ~、一段落した……)



ちょっぴり休憩しようと、カウンターのスツールに腰掛けて、ふと窓ごしに外を見ると。


春先の穏やかな太陽の光に照らされるほっそりした姿が見えた。




そこだけまるで空気が違うかのように、背景からくっきりと浮かび上がって。


目が釘付けにならずにいられない、その絵のような姿。



亜麻色の髪が陽に当たってきらきら光ってる。


それは金色に輝いて、まるで後光が差してるみたい……




(あ――)
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