流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜
運動会の最後の種目も無事に終わり、閉会式になった。

「みなさん。今日は一生懸命頑張りましたね?明日はゆっくりと休んで、また、火曜日に元気な姿を見せてください」

園長の閉会のあいさつが終わり、それぞれのクラスの先生たちが、園児達をほめたり、注意事項を告げたりとし始める。

「はい!それじゃみんな。今日はよく頑張ったね!また火曜日にね」

希美の言葉に園児は勢いよく返事をすると、それぞれの両親の元へと走っていった。

「のぞみせんせ。ばいばい」

幸姫が言うと、希美はニコッと笑って手を振った。

「気をつけてね」

「うん!」

少しだけ、胸の奥に何かが引っかかるのを感じながら、幸村たちの元へと帰る。

「………」

幸村たちの周りに知っているおばさんや知らないおばさんやお姉さんが群がっていた。あっけにとられて、少し離れた場所からじっと2人の方を見守っていた。

「ね!どこにすんでるの?」

「今度もまた幼稚園のイベントにはこられるのかしら?」

「是非今度、幸姫ちゃんを連れてうちに遊びにきていただきたいわ」

「あら、それならうちだって」

戸惑いの表情を浮かべる2人。そして、2人の周りに群がっている人たちの勢いに圧倒されて、近づくことのできない幸姫。

少しの間、そんな状態が続いた。


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