焦れ恋オフィス
…そう。

俺が仕事を頑張ってきたのは全て、芽依を側に置きたいから。

高橋専務から離れて俺一人のものにするため。

そんな黒い心に向き合ってみると…自分がどれだけ遠回りしてきたんだろうかと悔しさが溢れる。

芽依を抱きながら感じる寂しさは、自分の黒い心を隠したまま欲しいものから目をそらしている限り消えない。

どんなに芽依の体に赤い花を咲かせようが、どんな手を使っても本気で俺のものにしたい気持ちを伝えなければ…。

やっと気付いたのは。

高橋専務との関係なんてどうでもいい。

俺には芽依だけが唯一欲しい。
芽依にとっての一番が俺でなくても、たとえ一生お互いが苦しむとしても。

芽依を側に置いて、手放さない。
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