准教授 高野先生の恋人
年が明けて1月4日。
雪の気配漂う鉛色の空の日曜日。
私たちは、Y駅の二つ手前の地味な?駅で落ち合った。
「えと、改めまして…」
「明けましておめでとう、だね」
「うん。おめでとうございます」
今年、二人で会うのはこの日が初めて。
離れていたのは、たった一週間ほどなのに、体感時間はそれ以上にとても長かった。
「今年もよろしくお願いしますデス」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
照れ隠しのかしこまった挨拶が、なんだかちょっぴりくすぐったい。