恋めぐり
同じ時間、同じ場所。

男はいつも同じ席にいてグラスを傾ける。

グラスの中身もいつもと同じ。

それはストイックにも見えるが、オウリには異質に見えた。

横顔しかみたことない男が不意にこちらを向いた。

茶の髪の整った顔の容貌。

切れ長の瞳は、どこか肉食獣を連想させるように、鈍い光を放っている。

その鋭さに、一瞬身震いした。
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