現代戦国時代2
新たなる風
全身に力が入らない――
 
俺は今の自分の状況に絶望しか見いだせなかった。
 
「幸………」
 
「村……!!」
 
かすかに聞こえる友の声。 

遥か彼方から聞こえるその声に、俺は何も反応できない。
 
体が動かない。
 
「真田幸村……。どうだいこの圧倒的な力の差は?」 

目の前にたたずむ一人の男。
 
青き刄がギラギラと光っている。
 
それに映るのは、真っ赤に染まった俺の体。
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