粉雪2-sleeping beauty-
「…で?」


煙を吐き出し、改めて聞いた。



『…実は俺、結婚するんすよ!』


「…マジ…?」


その言葉に、目を見開いた。



『マジっす!』


真鍋は歯を見せて笑った。



「そっか~!おめでとう!!
やったじゃねぇか、真鍋!(笑)」



心から祝福した。


本当に、おめでたいことだと思う。



『…いやぁ、まぁ…。
てゆーか実は、子供出来ちゃって…。』


真鍋は頭を掻きながら、照れたように笑う。



「…そっか。
二重でめでたいじゃねぇかよ!」


一瞬、心臓が嫌な音を打った。



「…千里には…まだ言ってねぇよな…?」


恐る恐る聞いた。



『…何言ってんすか?
社長に一番に報告したんすよ?』


キョトンと真鍋が言う。


『…つーか、結婚祝いで奢ってくださいよ~!(笑)』


「…え?あぁ、わかった…。」



ちょっと、ヤバいのかもしれない…。


今、あいつは祝福出来るのか…?


“結婚”とか、“子供を産む”とか、アイツが一番望んでたことなのに…。



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