溺愛窒息Kiss

亮はクスクス笑いながら



「ごめんごめん。抱き合ってないよ」


その言葉にホッとしたけど、急激に恥ずかしくもなって、あたしは顔を上げることができなかった。



「憂?」


それを不思議に思った亮が、あたしの顔を覗き込む。


「どうしたの?」

「別に……」

「顔赤いよ?」

「うるさいっ!!」



最悪……

恥ずかしすぎ………



「でも、嬉しいよ」


亮はもう一度あたしを抱きしめて言った。



あたしも亮の腕に掴み、

「あたしも……」



どんなに“近く”ても、

どんなに“遠く”ても、



想いは伝えなきゃ……駄目。


亮、亮があたしの一番だから、亮にもあたしが一番であるように……

あたしは亮をもっともっと好きになる―――――




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