溺愛窒息Kiss
亮の腕の中から亮の顔を見ると、驚いた表情であたしを見ている。
それを見て、何のことかわかってないんだな、と思って、あたしは話した。
「昨日、亮を待ってるときに見たの。教室で女の子と抱き合ってるの」
それを聞いた亮は、納得したように「ああ」と頷いて、説明を始めた。
「あれは、違うよ。あの時は、告白されて相手に抱きしめられたんだよ」
抱きしめられた……??
抱き合ってたんじゃなくて??
「抱き合ってないの?」
「抱き合ってると思ったの??」
亮は笑いながらそう言うから、あたしは拗ねたように顔を背けた。
だって、ずっと不安だったのに、なんか馬鹿にされたみたいなんだもん。