瑠璃色のアバランド

憂鬱な一日

ジリリリ……。

けたたましい目覚まし時計の音で、中崎真司は布団から跳び起きた。


やばい、今日は担任に呼び出しくらってたんだ!
遅刻は許されない。

担任から明日朝早く来るよう告げられたのが、昨日の放課後。
クラスのことで…と言っていたが、真司には大体予想はついていた。

仕方ないな、親にチクられたり自殺されるよりマシか…。

そう考えながら身支度をすませ台所へ降りていくと、ちょうど朝ご飯が並べられていた。

「……あれ、なんか準備万端、って感じ?」
真司はおもわず口に出していた。

「確か真司くん、明日先生から呼び出しって言っていたから。
遅れたら大変だと思って。」

そう答える母親は、(いつものことだが)あまり目を合わせようとしない。

母親の言葉に真司もそれ以上詮索しようとせず、黙ってご飯を食べると何も言わずに家を飛び出した。


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