恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
「やだ…私もう帰るから」

「オレなめてんなよ。…さっきの落とし前、つけてやるよ」

絹川くんは、反対側を向く私を自分の方に向かせると、私の首筋をツーっと指でなぞる。

ぞ…ぞぞぞ。

ニヤニヤしてるし…絶対変なコト、考えてるよぉ。



「やだっ、帰る」

「来いって」

なっ、なんでぇ?

やだーっ!



絹川くんに無理やり手を引っ張られ、連れて行かれそうになる。

「や…。…あむ」

…ん!?





うわぁ~…甘い。


ミルク味。


…えっ?




さっきの絹川くんみたく、いつの間にかポップンキャンディをくわえてる私。

目の前には、ニヤリと笑う天先輩。



「…ウマイ?おすそ分け~」

はあっ!?




え、ちょっと待ってぇ。

このキャンディ、さっき天先輩食べなかったあ?

食べてた…よね。

…嘘ぉ。







「ハイ、当麻も。あ~ん」


天先輩は何を思ったか、私の口からキャンディを抜き取ると、

棒を持ったまま、そのまま絹川くんの口へ…キャンディを入れた。





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