貴様!何様?会長様!?
6:貴様!何様?会長様?!
(( 華奈*side ))
ひらり、はらり。
桜の花びらが舞う季節がまたやってきた。
桜華に来て、この景色を見るのは3度目。
初めて見たのは入学式。
そこで、彼に出逢った。
「卒業、おめでとうございます。零会長」
「お前、いつまでそう呼ぶ気だ」
この裏庭は、まだ生徒会のもの。
ずっと守り続けてきた、思い出の庭。
「やっぱりここにいた~」
「零~、華奈ちゃ~ん」
出逢って、騒いで、悩んで、笑って。
全部見てくれていた、大きな桜の木。
「どーせまた、イチャイチャしてたんだろ?」
「いや咲。会長が一方的に盛ってるだけだ」
「あはは、斎藤君。桜が盛んなだけに、うまいこと言いますね」
小橋先輩まで…!
相変わらずだな、この人たちは。