貴様!何様?会長様!?



もちろん、右手にはガチガチになっている猫を捕まえたまま。



「コイツには、裏庭を発見されてしまった。だから本人の意思関係なく、生徒会役員に任命する」



俺がそう言うと、全員が納得の表情。



生徒会を辞めるヤツが多くて人数がギリギリの今、反対が出ないのは分かっていたことだ。



「猫の手も借りたい」とは、ナギだけが思っていることじゃない。



「そ、そんな…」



不意に聞こえた、力の抜けた声。



「あの裏庭を知ってしまった以上、生徒会に入るしかねんだよ」



俺は吉野を横目で見ながら言った。



「…もしくは退学か」



そう付け足した後、吉野の肩がビクッと上に上がったのが分かった。



< 24 / 223 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop