手入れが行き届いている、綺麗な王宮の庭。

一際綺麗な花々で囲まれる噴水の前のベンチで一人佇む。




「はぁ……」


先程から、溜息が後を絶たない。

思い出されるのは先程の光景。

綺麗に着飾ったソフィア様が真っ直ぐラルフの方へ向かって歩くところ。



やっぱり二人は結婚するのだろうか。

あの光景を見てからこの仮面舞踏会に来た目的を思い出し、覚悟が揺らぎ始めた。



ラルフに自分の想いを告げると決めた覚悟が…

ベルナルドに諭され、アリアに背中を押され、やっと決めた覚悟。



けれど、いざラルフを前にするとどう近付いていいかすら分からない。

極めつけがソフィアの登場だ。

今や完全にタイミングを逃してしまった。





「このまま、ラルフに告白できずに終わってしまうのかしら…」


ため息交じりの言葉を口にしてベンチに座り、俯く。