雪情
【近付く影ー11】


すると、
その時外から音がした。






「………おい、
今音がしなかったか?」







白井が体を起こし言った







「なんだ、
起きていたのか」



と田崎は続けて



「今回は
確かに聞こえたが、
雪の音じゃないのか?」







しかし
それは雪の音ではない
ことが、
すぐに分かった。







何者かが
ドアを開けようと
しているのだ。







「おい刑事さんよ、
今度は本物らしいぜ」






「そのようだね……」






田崎は
ゆっくりと拳銃を
取り出した。







ガツッ!ガツッ!



と音をたてている。




外からでは雪が邪魔で
なかなか
ドアが開かないらしい。







「白井よ、今の内だ。
腕出しな」







「は?
何するつもりだ?」






白井は
言われた通りにする。






田崎は少しためらったが

鍵を取り出し
手錠を外してやった。






「いいのか?」



と白井が言う。



「緊急事態だ、
何があるか
分からんからな。

自分の身は
自分で守るんだぞ」







「分かった、
ありがとよ」







とその時
ドアが勢いよく
開けられた!!







田崎と白井は
ギョッとした。







それもそのはず、
立っていたのは一人
だけではなかったのだ。







ガタイのいい男が
数人立っていて、
こちらを見つめている。







しかも全員、
銃を持っていたので
あった…
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