Dangerous city
prologue
「~~~~~~~~っっ…!」

足の指を突っ張らせ、背中を弓なりにして、声なき声を上げて。

ハルカがベッドの上で魅力的な肢体を緊張させる。

それも数秒の事。

「っ…はぁっ…はぁっ…はぁっ…はぁっ…!」

彼女は体を弛緩させ、クタリとベッドに汗まみれの裸体を預けて呼吸を荒くした。

「信じらんないっ…朝からなんて…恭一のケダモノッ」

涙で瞳を潤ませ、ベッドに突っ伏したまま、俺を恨めしそうに睨むハルカ。

しかしその眼差しが、甘えの裏返しである事を俺はよく知っている。

「悪かったよ、こうしてゆっくりするのも久し振りだから、つい…な」

俺はハルカの隣に寝そべって、乱れた長く美しい髪の毛を撫でてやった。

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