賢者と僕

だけれども……。


がり勉はベンチからいきおいよく立ちだす。そしてペンを勢い良くとり俺のほうに目をギョロとし、俺にむかおうとしていた。
「なんだよ、なんなんだよ。お前は。」
俺は動揺が隠せない。もうわけがわからい。
「はーはーはーはーはー。」
がり勉は苦しいそうだった。
「ノード!!」


「??」


俺キョトンとした。
「いいがらノード、ノードドドドドド!!」
俺はがり勉が勉強していたノートをおそるおそる渡そうとした。
がり勉は俺からノートを奪い、テーブルの上で獣のようにペンで何か書き出した。
それはものすごいスピードだった。


「がり勉、お前やっぱおかしいよ、病院いってみてもらったほうがいいよ。お前のためだって。」



がり勉は聞いてない。
「う、う、う、う、もうゃめてくれ、やめてくれやめてくれ。聞きたくないよ。」
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