赤い愉楽
「大丈夫ですか?」


続いて出てきた奥田が
怜奈を気遣う。


無言でうなずく怜奈。


「あんまり楽しくて飲みすぎたわ。
みんなあなたのせいよ。奥田さん」


「私もこんなに楽しいのは久しぶりです」


2人は自然と寄り添い
まるで昔からの恋人のよう。


僅かな微笑を浮かべながら
2人は夜景を眺めている。


すると
怜奈が足をもつらせ奥田の胸に
倒れこんだ。


「めまいがする」


眉間を押さえ頭を振る怜奈。

奥田は少し心配した顔を浮かべる。
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