another story
2.
「おはよーさゆり。」


学校に着くと、“さゆりちゃん”の友達の、三上さんと菅崎さんが声をかけてきた。

「あ、おはよう、ございます。」

私はどうしても、たどたどしくなってしまう。
彼女たちと話すことなんて、ほとんどなかったから。


彼女たちは、そんな私のたどたどしさを笑う。

「何その挨拶。なんで敬語?」

「ってか今日スッピン?」
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