ナンパ男との恋 1巻
「佐々木さん、ちょっといい?」

美香と帰ろうと教室を出た所で
呼び止められた。

「・・・私?」

「すぐ終わるから・・」

「あ、うん。ごめん、美香
ちょっと待ってて?」

「あいあいさー。
じゃ、購買の前で
待っとくね」



・・・・・

何 この沈黙。


「・・あの、それで・・
私に 何か・・・」


名前も知らない
顔もよく知らない人と
果てしなく続く沈黙に
私から口を開いた。

「あ、ごめん。
俺、3年の逆瀬川って言うんだけど
その・・・
俺と付き合ってもらえないかなって・・・」


付き合う・・・?


「付き合うって
どこどこに付き合うとかじゃなくて?」

「いや、そんなのじゃなくて
恋人として・・・」


・・・恋人?


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