傷だらけのラブレター
全て、終わったと思った。
どうにでもなれと、心を放棄してしまったような感覚。
―…直也がいない世界なんて、生きてる意味がない。
『……。』
結局、私はいつもそうなんだ。
死ぬのなんか怖くない、そう口では言いつつも、手術まで持ち越せない自分がいて。
生きる確率よりも、死ぬ確率が高い手術に、戸惑っている自分がいた。
…結局、諦めきれてなかったんだ。
生きる、ことを。
直也との、未来を。