桜が散るように ー 新撰組 ー

貴方と共に



―――
――――
―――――…


痛みで脂汗が額に浮かぶ。

腹を銃で撃たれた。

俺は今、揺れる船の上で死にかけている。


幕府はもうだめだ。
新政府軍は、圧倒的だ。

武士の時代は終わったのだと悟った。


「山崎…」

「ふ、くちょ、う」


少し不安そうな顔をした副長が来た。

局長は死んでしまった。

沖田さんも、療養のため、遠くに行ってしまった。

藤堂さんも、油小路の変で亡くなってしまって、原田さんも永倉さんも離脱してしまった。


「…今夜が山場だそうだ。医者が言うには、気の持ちよう、だ。…踏ん張れよ」


分かってます。
でも副長。

良い気を持つことは出来ないんです。

俺の役目は終わった気がするんです。


そう思いながらも、うなずいた。


副長は部屋から出ていく。

俺は目を瞑り、瞼の裏にアイツを見る。




< 223 / 242 >

この作品をシェア

pagetop