秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*
気付けば一年、時は早い

―――……


「それはできません」


「しかし……このままでは」


「できません。どうしてもというのなら、今後そちらとは手を切らせていただきます」


「そんな! 藤峰様!」


……いきなりですが。

わたし、今父様の代理でお仕事中。


「では投資だけでもしていただけないでしょうか?」


「なりません。藤峰(われわれ)は確かでない取引きはいたしません。申し訳ありませんが、お帰り下さい」


…ちなみにここ、あたしんち。

つまり日本のマンションね?


「…では後日、改めて…」



―キィ……バ、タン



「……」


ふっ…。



「終わったッッッ」


あーーもう!

あーもうやだっ。

父様のばかばかばかっ! ニュージーランドから日本に来るのがそんっなにめんどくさかったわけ?

だからって普通押し付けないでしょこんなこと。


「疲れたぁ…。かっくんだっこ!」


「ったく…マジで別人だな。ホントに同じ人間か?」



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