モテる弟をもつ双子の姉の地味子の物語
弟、恋する




次の日。

登校時間をずらして、双子は家を出た。


先に家をでた遥は一足先に学校につく。

ガラ、

「おっはよー遥!」

「おはよ、健二。」


「おはよう、筧君?」

「・・・誰?」

健二の隣にたつ好青年を見て、遥は訝しげな表情を見せた。


「お前なー、クラスメイトの名前くらい覚えろよ!

昨日自己紹介してたじゃん!三守冬樹!お前と同じくらい女子に人気あるやつ!

あークソ、イケメンはいいよなあー!!!」

「は?・・・ああ!」

「?俺のこと知ってる?」

「いや、昨日家で・・・、」

「家で?」


遥は無意識に海が話していたことを言おうとしてしまった。

はっとなり、あわてて口を閉じると、 女子がカッコイイって騒いでた と適当な理由を述べた。


「筧君も結構有名だよね。ファンクラブもあるんだろ?」

「遥でいいよ。苗字だと違和感あるし。

・・・ファンクラブ、あるみたいだけどよく知らない」

「じゃあ、俺のことも冬樹で。へえ、以外だな」

「あーうっぜーな。イケメンの会話はうっぜえなああ」

「さっきからうっせーよ健二」

べし、と軽く健二をたたけば冬樹は声にだして笑った。

昨日海が言っていた通り、本当に良い奴なのかもしれない。


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